2026年10月20日(火)、沖縄県西表島の中野わいわいホール(オンライン併催)にて、「東京農工大学COI-NEXTシンポジウム2026 in西表」を開催しました。
本シンポジウムでは「地域における資源循環モデルの構築と炭素耕作社会の実現」をテーマに、産学官民の多様なステークホルダーが一堂に会し、熱い議論が交わされました。
【当日のプログラムと概要】
• 主催挨拶・来賓挨拶
当拠点の養王田プロジェクトリーダーの挨拶のほか、東京農工大学 中村学長、竹富町 前泊町長、文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域振
興課 北野課長、科学技術振興機構COI-NEXT(第三領域)岸本プログラムオフィサーよりご挨拶をいただきました。
来賓挨拶では、離島が抱える複合的な課題に対し、大学の持つ「知」と地域の熱意を結集したグローバルな自律分散型循環モデルの構築へ向けて、強
い期待が寄せられました。

• 基調説明(早稲田大学・永井研究院教授)
「島ごとの循環モデルの考え方・社会実装アーキテクチャ」と題し、島嶼地域に特化した炭素耕作社会の実現に向けた4つのルールについて紹介があり
ました。また、シンポジウム前日に記者会見を行った「西表島独自酵母を使った新しい泡盛」の6次産業化事例をもとに、社会の仕組みに技術を適応
させることの肝要さが語られました。

• 学生主導による4つのテーマ報告
今年度、学生中心でワークショップを重ねてきた4つの地域実証チームが、現場に寄り添った具体的なイノベーションモデルを提案し、参加者との議
論によりその内容をブラッシュアップしました。
①西表島自然共生チーム:作物の安定生産(気候変動に強い品種の導入やジャンボタニシ対策)と生物多様性マップによる価値化の両立。
②黒島チーム :牛糞の堆肥化による石灰質土壌の改善と、バイオガス等による島内自立循環モデル。
③伊是名チーム :バイオマスの段階利用(シラヒゲウニの陸上養殖)と、マルチワーク・古民家再生を組み合わせた生業づくり。
④西表島海洋環境チーム:植物ホルモンを用いた海草(藻場)の成長促進技術と、生態系を守る環境教育の展開。

• パネルディスカッション
「島の循環モデルをどう描くか~地域と大学の連携の意義~」をテーマに、行政・企業・地域住民・学生が参加し、意見交換を行いました。
現場の「顔が見える」ことによる研究への熱意や、大学の「数字(データ)」が地域の活動を後押しする効果、関係性を継続するためのサテライトキ
ャンパス構想など、未来へ向けた前向きなアイデアが飛び交いました。
本シンポジウムを通じて、科学的データを背景とした一方的な技術提供を目的とするのではなく、現場の農家や住民に寄り添いながら課題と向き合
い、経済性と環境保全、そして担い手となる「人材の循環」を一体で構築する「三方よし」の仕組みづくりが極めて重要な視点であることを改めて確
認しました。

今後は、ワークショップ・シンポジウムで得られた成果や現地での実証実績をしっかりと次のフェーズへと繋げるとともに、その知見を全国さらには国際的な展開へと発展させてまいります。
ご来場・ご視聴いただいた皆さま、ならびにご協力いただいた地域の皆さまに心より感謝申し上げます。
東京農工大学COI-NEXT事務局


