2026年9月29日(火)、青森県立五所川原農林高等学校(以下、「五農」)にて、「地域資源から未来をつくる探究」をテーマに「あおもり創造学」五農フォーラムが開催されました。
本フォーラムは、地域資源を活用した探究学習やESD(持続可能な開発のための教育)を通じて、生徒が青森県の課題と可能性を主体的に探究し、地域の未来を創造する力を育むことを目的に企画されたものです。当拠点メンバーによる全体講演や学生に向けたミニ講義を実施したほか、五農の先生方との意見交換や広大な敷地の視察も行いました。
まず、全体講演では、養王田プロジェクトリーダーが「炭素耕作によるカーボンネガティブへの挑戦」と題して登壇。農林業を通じて炭素を固定する仕組みや、津軽地域に豊富に存在するもみ殻、稲わら、林地残材などの未利用バイオマスを資源として活用する可能性について紹介しました。
続くミニ講義では、東京農工大学の大川泰一郎教授による「次世代イネ品種の炭素耕作生産技術」や同大学の崔准教授による「土壌微生物を活用した森林修復研究」、弘前大学の加藤千尋准教授による「アイガモロボ導入によるメタン抑制」、立命館大学の大和田順子客員教授による「バイオ炭の社会受容と価値創出」など、最先端の研究が紹介されました。
さらに、五所川原市役所経済部農林政策課からは、地元農業の現状と課題について説明があり、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。
また、五農の先生方との意見交換会では、もみ殻や稲わら、りんごの剪定枝の資源化、バイオ炭による土壌改良、アイガモロボによるメタン削減効果の検証、食品加工残渣の循環利用など活発な議論が交わされました。
意見交換後は、約52ヘクタールの広大な敷地に広がる水田やりんご園、野菜畑、牧草地のほか、「野鳥の森」「昆虫の森」「水辺の森」など、多様な自然環境を視察しました。持続可能な農業教育を先駆的に進める五農の高いポテンシャルを実感するとともに、敷地内に集積された剪定枝や雪害木などの未利用資源を転換し、農地へ循環させる新たな可能性も見出されました。



今回のフォーラムは、脱炭素・資源循環・生物多様性をつなぐ「炭素耕作」を軸に、高校・大学・地域が連携する新たな探究と実践の可能性を感じる、大変貴重な機会となりました。
ご参加いただいた五所川原農林高校の生徒の皆様、教職員の皆様、ならびにご協力いただいた関係各所の皆様に、心より感謝申し上げます。
東京農工大学COI-NEXT事務局


